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    Q & A

Q1 ホームページ掲載の統計資料は、協会の統計か? 経済産業省の統計か?
  A1
ホームページ掲載の統計について
当協会会員からの報告に基づき、データーを集計したものです。
非会員(アウトサイダー)の統計は含まれていません。

経済産業省の統計について(ご参考)
以下の方法で入手できます。
経済産業省のホームページ(プラスチック製品統計)から閲覧することができます。
「プラスチックス」(工業調査会発行)の毎年6月号に掲載されています。
日本プラスチック工業連盟のホームページで一般登録して頂くと閲覧することができます。
境界条件は以下の通りです。
  プラスチック製品加工業に限定しています。
  例えば、自動車のバンパー(PP製)は、ほとんど自動車メーカーで内製されています。
  自動車メーカーはプラスチック製品加工業に分類されず、PP製品にカウントされていません。

[関連情報]
以下のお問合せをお寄せ頂き、Q&Aに掲載しました。
貴サイトに引用されている統計を拝見しました。
原データは経済産業省の統計でしょうか、貴会の自主統計でしょうか。
       
Q2 プラスチック板の簡便な材質の見分け方は・・・?
  A2
正確な判定は、赤外線分析(IR分析)で行います。
簡便な判定は、破片の燃焼状況等を観察することで、ある程度 実施可能です。
  
塩 ビ :燃やすと余り燃え広がらない。火元を離すと消える。炎を消し、煙を嗅ぐと刺激臭がします。
  ポリエチレン、ポリプロピレン :ろうそくが燃える状況に類似しています。臭気もろうそくの匂いがします。
  ポリスチレン、ABS樹脂等 :燃やすと、黒煙がもうもうと発生します。煤が発生します。
                        汎用のポリスチレンは叩くとかん高い音がします。

[関連情報]
産業廃棄物の適正処理の仕事に従事されている方から 以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
硬質塩化ビニール板のような廃棄物が捨てられており、製造者の特定をするための情報を得たい。
廃棄物の画像(1.7m×0.5m 厚さ4mm程度)を見たところ、プラスチック板を真空成型し、製品を取出した
後の残骸物と推定されました。
先方で燃やして観察:燃えると刺激臭があり、黒煙(煤)が発生。叩くと鈍い音であり、ABS樹脂と推定。

Q3 PC波板へのシリコン塗布/塗装の可否?

  A3
シリコン塗布について
アルコール系シリコンであれば使用可能と思われますが、通常品を使用しますとクラック(ひび割れ)の発生が
多々起こります。シリコン自体のご使用はお勧めできません。

塗装について
ポリカーボネート波板は、元来 採光を目的に使用されています。
耐薬品性を考えれば、塗装はお勧めできません。
但し、塗装メーカーに確認されれば、使用可能な塗料があるかも知れません。

[関連情報]
以下のお問合せをお寄せ頂き、Q&Aに掲載しました。
トタン板(ガルバニューム鋼板)へ ポリカーボネート波板をネジ止めし、防水を目的にネジ部分(ポリカーボネートとトタン板の間)にシーリング(シリコン系)を施し、ポリカーボネート波板全面へ塗装を施したいのですが、穴あけ(10φ程度)加工・塗料・シーリング材の種類に関してアドバイスをお願いします。

Q4 自販機&広告ボックスの透明板の材質

  A4
自販機のフロント部の透明板について
・自販機メーカーによって仕様が異なります。
 正確な情報が必要でしたら、メーカーにご確認下さい。
 以下のURLにメーカーがリストアップされています。
 日本自動販売機工業会( http://www.jvma.or.jp/
・「アクリル板(耐衝撃板)」と「ポリカーボネート板」のどちらかが使用されているケースが多いと思われます。
・厚みは 概ね 3.0mm厚 と思われます。
・海外では、防犯上から 耐衝撃性に優れたポリカーボネート板が用いられる方向にあります。  

広告ボックスについて
・JR、地下鉄、私鉄でそれぞれ仕様が異なります。
 防火・耐風圧の関係から、全般として「ガラス」が主体的に使用されております。
・私鉄ではアクリル板の仕様もありますが、地下鉄では全面的にガラスが使用されています。
     
   
[関連情報]
商社に従事されている方から 以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
日本で自動販売機のフロント部についている透明板はアクリルでしょうか、ポリカでしょうか。
何ミリ厚の板が通常使われているでしょうか。
広告塔と駅のホームにある広告ボックスについている透明板はガラスでしょうか。
それともアクリル或いはポリカでしょうか。厚みは何ミリでしょうか。
御手数をかけますが、宜しくお願いいたします。

Q5 ポリカーボネート板の耐衝撃性

  A5
ポリカーボネート板の耐衝撃性データー
 ・落錘衝撃試験データー

板厚10mmの破壊エネルギー=1.2kJ

厚みと破壊エネルギーとは比例関係

( 破壊エネルギー ≦1kJ において )

[試験条件] 落錘先端R : 15mmR

         落下高さ  :  10m

試験片   : 100mmΦ円板

  (註) 衝突するものの形状(尖ったものと丸いもの)によって結果は異なる。               

・銃による実射強度(耐弾丸性)

(出典:三菱エンジニアリングプラスチックス葛Z術資料)

弾丸の種類

弾丸初速

板厚10mmでの実射テスト結果

備  考

散   弾

350 m/s

◎  貫通しない。 弾丸⇔はね返す

射撃距離:15m

ライフル弾

400 m/s

○  貫通しない。 弾丸⇔めり込む

ロケット弾

400 m/s

△  貫通する。周辺部の破壊⇔なし

下記関連情報に対する回答
・問合せ条件を単純にエネルギー計算しますと
 m=3kg、v=450km/h=125m/s ⇔ 衝突エネルギーE=23kJ となります。
 残念ながら、当協会ではdataを持ち合わせていません。
 耐衝撃性に優れるPC板でもかなり厳しい条件であると推定されます。
 複層にするなどエネルギーを吸収する対策が必要と思われます。
・参考情報として、銃の実射強度における弾丸のエネルギーは以下の通りです。
                散    弾 : 0・037 kJ
                ライフル弾 : 0・3      kJ
                ロケット弾 : 2・3   kJ
 問合せ条件(23 kJ)と破壊エネルギーのオーダーが違い過ぎます。
・PC板厚10mmの破壊エネルギー=1・2kJ ⇒ 比例を仮定すると200mm以上の板厚が必要。

[関連情報]
鉄道関連の仕事に従事されている方から 以下の問合せがありQ&Aに掲載しました。
私共の試験機室に防音と飛散物防護のためにワイヤー入りの厚さ10mmのガラスが二重になった窓があります。今回、試験機から約3kgのセラミックスの破片が約450km/hrの速度で飛散し、1枚目のガラスが割れてしまいました。
そこで、今後の対策を考えております。
ガラスメーカーに問い合わせたところ、今回のような場合、割れないガラスは無いと言われ、ポリカーボネート樹脂技術協会に問い合わせたところ、御社を紹介いただき、今メールしているところです。窓サイズは、縦90cm、横150cmです。今まで以上、より安全で丈夫なものを探しております。よろしく、お願い致します。

Q6 硬質塩ビ板の曲げ加工&印刷について

  A6
塩ビ板の曲げ加工について
 一般的には、木製の台に塩ビ板を置き、曲げる箇所を暖めて折り曲げます。
  乳白色になったのは、加熱していないために応力によって白化したものと推察します。
  @曲げる線に沿ってヒーターを置きます。
  下図のように曲げる部分をヒーターで加熱します。

  A板が少し柔らかくなってから曲げます。
  曲げるときは、直角の型に沿わせます。
  おもりを載せて冷えるのを待ちます。


 塩ビ板の曲げ加工について
  一般的な簡単な印刷方法としては、シルクスクリーン印刷があります。
  シルクスクリーンの版を製造している業者に相談されてみてはいかがでしょうか。
  小さなもの(40cm角程度)でしたら、版とインキを伸ばすゴムのヘラを購入しても 2〜3万円以内ではないかと
  思います。

[関連情報]
プラスチック製品の製造販売に従事されている方から以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
お世話になります。 硬質塩化ビニールの件でお尋ねします。
お手数ですが以下の内容をお教えいただければ幸いです。
〔材料〕 厚み:0.5mm又は1.0mm 透明塩ビ平板 加工内容 1.幅100mm 90度に折り曲げたいのですが、簡単な方法をお教えください。
※テストしたが曲げ箇所が乳白色になります。 2.表面に1mm程度のラインを印刷したいのですが?  
※簡単な方法があればご教授ください。宜しくお願いいたします。

Q7 透明・硬質塩ビ板の変色(茶色化)について

  A7
透明・硬質塩ビ板が茶色の透明板になった
 @プラスチックは紫外線暴露で劣化します。
  ・太陽は強い紫外線を放出しています・・・屋外暴露で劣化が進みます。
  ・蛍光灯からも弱いですが紫外線が放出されます。
 A一般的な対策として以下のことが行われています。
  ・耐候(光)剤を添加して、プラスチックの劣化を抑える。
  ・紫外線の吸収する着色剤の使用(カーボンetc)
  ・紫外線を遮断する着色剤等の使用
  ・その他
 Bプラスチックの種類によっても耐候(光)性能は異なります。
  アクリルの方が、塩ビよりも耐候(光)性能が優れていると言われています。
 C今回の透明塩ビ板が茶色に変色した原因は、
  蛍光灯に5年間暴露されたことによる耐候(光)劣化と推定されます。
 D塩ビ板にも耐候(光)剤を増量添加すれば、寿命は延びますが、
  耐候(光)剤は、一般的には高価格であり、塩ビ板の価格も高くなる方向になります。
 E詳細検討が必要でしたら、塩ビ板の購入先にご相談されたらと思われます。 

[関連情報]
施設の内装業務に従事されている方から以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
はじめまして、私ども内装業の会社ですが、クライアントより塩ビの板が透明から茶の透明に変色した
というクレームをいただき原因の説明をするにあたりご相談にのっていただきたくメールいたしました。

状 況
@塩ビ板は、商品を入れるアクリルBOXに値札を差し込ために、接着剤を用いてアクリルに 貼っています。
A置かれている場所は商業施設のため11時間毎日蛍光灯の光源の下に触れています。
 通常の屋内照明であり、平均照度1000LUX。太陽光には暴露されていません。
B設置後5年経て、透明塩ビ板が茶色に変色した。

Q8 PC板をコンクリート面に直張りする場合の留意事項について

  A8
屋外で、PC板をコンクリート面に直張りする場合の留意事項
@一般的には、以下の二つの懸念事項が挙げられます。
  ・線膨張係数差 ⇔ 伸縮による波うち現象
  ・締め付けトルクによる応力破壊(穴周辺のクラック)
A一般的な対策として以下のことが考えられます。
  ・PC板の取り付けは、クッション材とパッキン材を組合せて行われます。
  ・伸縮への対応が必要です。
    ボルト穴径を十分に大きくする(線膨張係数差6×10−5/℃)。
    締め付けはクッション等を用い緩めにする。
  ・クッション材についても配慮が必要です。
    材質により、オイル、可塑剤を含浸しているものがあり注意を要します。
    常温で大丈夫なものでも高温になるとPC板に影響を与えるものがあります。
  ・パッキン材は以下の材質のものを推奨します。
    EPT(エチレン・プロピレン・ターポリマー)パッキン
    ポリオレフィン系パッキンン
    シリコン系パッキン
  ・なお、油類については以下の対応が必要です。
    常温では影響が少ないものでも、高温になると大きく影響してくるものが多いので、
    施工段階でボルトの油を丹念に拭き取ることをお勧めします。
B詳細検討が必要でしたら、PC板の購入先にご相談されたらと思います。 

[関連情報]
以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
ポリカ板を屋外でコンクリート面に直にアンカー等で貼りつけての使用を考えております。
アンカーにはマシン油がついておりますが、その油がポリカを劣化させる事はありますか?

Q9 塩ビ板へのレーザーカットの適用可否

  A9
塩ビ板へのレーザーカットの適用可否
塩ビ板へのレーザーカットは、以下の理由で行わないで下さい。
   @塩ビ板をレーザーでカットすると板厚にも依りますが相当量のガスが発生します。
   A主なガスは、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス、塩化水素ガスです。
      切断面は、黒く焦げてギザギザになります。
   B発生した塩化水素ガスが、空気中の湿気に溶けて塩酸になります。
      周辺の機械に付着している湿気にガスが吸収され、塩酸となり錆を発生させます。
   Cレーザーを使うのであれば、無人の部屋か、あるいは囲いを設け、発生するガスを排気し、ガスを中和する
      装置が必要です。
      上記措置を行っても 機械類は、徐々に錆びてきます。

<追記>
PC板へのレーザーカットの適用可否
PC板へのレーザーカットは、以下の理由で不向きです。
   @切断は可能ですが、端面に焦げが発生します。
   Aまた、素材が黄変することがあります。


[関連情報]
プラスチックの二次加工関係に従事されている方から以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
弊社にはレーザーでアクリルを切断加工する作業工程があるのですが、代わりに塩ビをレーザーカットしても大きな問題はないでしょうか。
お手数をお掛けしますが、わかることあればご教示ください。
世間では有毒ガスが出るということが言われていますが、実際のところどうなのでしょうか。
また、気化した塩素が機械に付着して腐食が進行したりするということも聞きます。
いろいろ調べてはみたのですが、どこも「かもしれない」や「と言われている」という中途半端な回答が多くてよくわかりませんでした。
ご相談に乗ってくださるとたいへん助かります。よろしくお願いいたします。

Q10 プラスチック板の耐衝撃性とシャルピー衝撃強度について

  A10
設計に必要な衝撃強度・衝撃試験  (文献からの一部紹介)
  われわれが設計に必要な衝撃強度はエネルギー値ではなく、実際には応力値であり、あるいは
  破壊靱性である。また、特定の形状の切欠きに対してしか使えない値でも困ることになる。
  衝撃破壊時の応力を測定できるようにした衝撃試験を計装化衝撃試験といい、・・・
  (成沢郁夫書「プラスチックの強度設計と選び方」 初版 工業調査会発行KBOOK57)

シャルピー衝撃強度について
   @打撃速度は、約3m/sです。
   A製品のグレード毎の衝撃強度を比較したい場合等で、比較判断の指標となる一般物性値と考えられます。
   B上記文献でも記載の通り シャルピー衝撃強度は、計装化の特性値ではなく、
   「プラスチック板の面衝撃性能との相関はない」と言えます。
   Cプラスチック板の面衝撃試験を行わない限り、相関は求められません。

プラスチック板(塩ビ等)の耐衝撃性について
   @プラスチック板の面衝撃は以下の影響因子が考えられます。
    ・衝撃物体の形状
    ・環境の温度
    ・板の固定(支持)方法・スパン距離
    ・板の厚み分布
    ・その他
  A面衝撃は、超高速度下で 引張と圧縮が作用(発生)する挙動です。
    ・ハイドロショット衝撃試験(強制破壊試験)
      一例として0.5〜15m/sの打撃速度の設定が可能な装置が販売されています。
      材料特性の評価に使用することが主体と考えられますが、用途に近い衝撃試験と 考えられます。
      しかし、実際の製品等で実験を行うことが最良策と思われます。
  Bプラスチック板ではありませんが、 ある用途分野では、引張試験や衝撃試験から得られた特性値を
      適用した実験式を 用いて、コンピューターによるシュミュレーション解析が行われていることも耳にして
      いますが、詳細は判りません。

[関連情報]
以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
シャルピー衝撃値を使ってプラスチック板(塩ビ等)の耐衝撃性能を求める事は出来るのでしょうか?
1.6m/sの速度で板に衝突した時、何kgの物体まで耐える事が出来るのか?
を求めたく思っています。

Q11 ポリカーボネート板の曇り等の手入れを行う場合の留意事項

  A11
ポリカーボネート(PC)板の透明性が失われる要因
   @PC板表面の紫外線による劣化(微細クラック)
   A水垢等汚れの付着
   B表面のすり傷
   CPC板に悪影響のある薬剤等の付着
   Dその他

手入れを行う前に
   @先ずは、購入されたメーカーに相談して頂くことが肝要と思われます。
    製造メーカーやグレード毎に対応が異なる可能性があります。
   A販売されているPC板は、一般グレードや耐候グレード(紫外線劣化防止)等があります。
    もし、要因@に該当する紫外線による劣化であれば、透明感を取り戻すのは難しいと考えられます。

一般的に手入れが可能なのは ・・・ 要因Aの水垢等の汚れ除去
   @水で200倍程度に薄めた中性洗剤を浸した柔らかい布で軽く拭き取って下さい。
   A但し、以下の要因によるクラック発生の可能性が有り得ます ⇔ 購入メーカーに確認下さい
           ・洗剤の成分や濃度   ・応力下での使用

[関連情報]
以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
 8mm厚のポリカーボネイト板で2年前に庇を作りました。
当初は透明で綺麗だったのですが、最近何となく曇って来たように見えます。
今後の手入れ方法と、できれば元のような透明感を取り戻したいのですが、
良い方法があれば、教えてください。

Q12 プラスチック板の溶接に関する情報

  A12
プラスチック板の溶接に関する情報
   日本溶接協会 広報出版委員会 が編集した書籍を紹介します。
   本書はプラスチック溶接に関する基本的な知識と作業方法および資格取得方法などについて、
   できる限りやさしく理解しやすいように記載されています。

[関連情報]
建築設備工事会社に従事されている方から以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
塩化ビニールの溶接強度についての関連資料・知見などございましたら、
ご教示いただきたくよろしくお願いいたします。

Q13 ポリカーボネート板の許容応力について

  A13
ポリカーボネート板の許容応力に関して、折板の場合と平板の場合で違うか?
   @平板と折板とでは許容応力が異なります。
   APC板の引張、圧縮及びせん断用基準強度は53.9MPaです。

 

短期許容応力

長期許容応力

平  板

基準強度×1/2

基準強度×1/2×1/1・5

折  板

基準強度×1/3

基準強度×1/3×1/1・5

 ※折板は変形し難いことを考慮して安全率が高くなっています。

板厚の決定 ⇔ たわみを重要視
たわみが1/15以下であっても許容応力をオーバーしてしまう事はないか?

   @平板の場合、PC板のたわみだけを規制し、その応力度の制限は設けていません。
   AこれはPC板がその降伏応力度や破断応力度に達する前のもっと小さな荷重でたわみの制限
    (短片長さの1/15)に引っかかるためです。
   B特に板厚が薄くなる程、また荷重が大きくなる程この傾向が強い。
    これは変形が大きくなってPC板が膜のような挙動をするためと考えられます。
    Cアルミ製の中空折板の場合は、上記変形挙動と少し異なるかもしれません。

許容応力から板厚を決定する計算方法はあるか?
   @回答できる情報は持ち合わせていません。

[関連情報]
アルミ製品の施工サービス関連に従事されている方から以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
ポリカーボネートの許容応力の事で教えて頂きたいのですが、「建築物に関する技術基準」の小冊子に
折板の場合は短期(183.3)長期(122.2)とありますが平板の場合は違うのでしょうか?
また、板厚を決定する際たわみを重要視している様ですが、たわみが1/15以下であっても許容応力を
オーバーしてしまう事はないのでしょうか?
許容応力から板厚を決定する計算方法はあるのでしょうか?あれば教えて頂きたいのですが。
土木の観点からするとたわみがOKであれば板の強度もOKとは若干考え難いものがあるのですが・・・

Q14 ポリカーボネート樹脂製波板(PC波板)の耐用年数について

  A14
(1)プラスチック(含 PC波板)の耐用年数の質問は難しい質問の上位ランクに入ります。
   残念ながら明確な回答は出来ません。

(2)先ず、PC波板が、適正な取り付けをされているか否かで異なります。
   当協会HP/Q&Aの”Q9”をご参照下さい。

(3)二つ目は、プラスチック(含 PC波板)は紫外線で暴露されたら劣化します。
   当協会HP/Q&Aの”Q8”をご参照願います。二次的要因として、降雨量も考慮する必要があります。
   “Q8”は塩ビ板に関して記載されていますが、PC波板も同様な考え方が出来ます。

(4)PC波板でもグレードにより、耐候剤の種類・添加量等々によって、耐候性能も異なります。
   当協会会員メーカー製波板は、黄変度等JIS規格を基に品質管理を行っております。

(5)また、紫外線の量は、日本の地域でも異なります。
   太陽光に含まれる紫外線量の多い地域は、高知県、沖縄県が挙げられます。

(6)三つ目として、耐用年数の定義も難しい問題です。
   @設置場所が台風銀座か否か(応力の違い)
   A太陽光が一日中当っている場所、午前中or夕方のみ日差しがある場所、・・・
   BPC波板に荷重等がかかっているか否か
   C他
 で判定が異なってきます。

(7)最後に、徳島県の農業ハウスに使用されていたPC波板の耐久性調査報告書から抜粋。
   @試験片(採取情報)

場   所 施 工 年 使用年数 概   況
1 阿南市中村町 平成02年 6年 透明度良く、ハウスもきれい
2 昭和60年 12年 やや黄色がかるも苦情なし
3 那珂郡那珂川町 昭和55年 17年 薄汚れ・やや黄色がかるも、利用者は未だ使用可能と言う

    A評価結果(一部抜粋)

外 観 観 察

顕 微 鏡 観 察

表 面 断 面
1 異常は観察されない 変化なし 変化なし
2   傷あり。凹凸ややあり 変化なし。試験片切断時傷は入らない
3 表面にクラックあり。 鋏を入れると
割れる
大クラックあり。凹凸多し 深いクラックあり。切断時傷入り易い

Bまとめ(一部抜粋)
  ・12年程度では劣化は少ない
  ・17年では、形は保っているが、荷重等が加わると、割れる可能性が大きい

[関連情報]
以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
ポリカーボネート樹脂製波板の耐用年数を教えてください。

Q15 ポリカーボネート板(PC板)の切断面の透明化について

  A15
PC板の切断面の透明化方法として溶剤等を用いて透明化できないか
@溶剤処理による透明化は、PC面を溶解して滑らかにすることを期待して行う方法です。
 該当する溶剤は、塩素系炭化水素(塩化メチレン、エチレンクロライド、テトラクロロエタン等)が
 考えられますが、なかなかきれいには仕上がらないと思います。
Aまた、場合によってはクラックが発生したりしますので、おすすめできません。
B現状 PC板の切断面の透明化は、適性条件下でのバフ仕上げ等で行われています。
 “簡便な方法で切断面が透明化できる”技術の進歩が待たれます。

[関連情報]
プラスチック板の切削加工に従事されている方より 以下の問合せがあり Q&Aに掲載しました。
ポリカーボネート樹脂技術研究会様へ問い合わせを致しましたところ以下の回答を得ました。
  切断後、塩化メチレン(PCをよく溶かす)を溶剤として処理すると 少しは曇りが低減されますが、
  溶解部分が固まり、きれいに仕上げることは困難であり、溶剤のにおいなどの問題もあります。
加えて、貴協会の紹介を受けました。その他の溶剤等で透明化出来るものをご存知であれば
ご教授願いませんでしょうか
 
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